息子誕生秘話＝第11話＝

このお話は、、、
　
息子誕生秘話
　
息子誕生秘話＝第2話＝

息子誕生秘話＝第３話＝

息子誕生秘話＝第４話＝
　
息子誕生秘話＝第５話＝

息子誕生秘話＝第６話＝
　
息子誕生秘話＝第７話＝

息子誕生秘話＝第8話＝

息子誕生秘話＝第9話＝

息子誕生秘話＝第１０話＝

のつづきです。
　
　

　
※2019年7月29日現在（もうじき1歳）の息子殿の勇姿
　　　　　
　　　　　　　　
　　　　　　　　　　
嫁はベッドから起き上がるにも顔をしかめるような感じ。
　
さて、この嫁をどうやって息子殿のいる部屋まで連れて行くのか。
　　　　
　　　　　　　
・肩を貸して一歩ずつ、、、たどり着くのに１時間ぐらいかかりそう。。。
　
・松葉杖借りて、、、同じか。。。

廊下に出てなにかいい方法はないかとキョロキョロしていると、、、　
　
　
お誂え向きに車椅子が放置されているではないか！
　
きっとこれは入院患者は自由に使っていいやつに違いない！
　
（確認したわけではない）
　
　　　
ということで、
　
嫁をその車椅子に乗せて、息子殿の部屋まで連れて行くことに。
　
２時間ほどかけてやっとこ絞り出した、ほんのわずかな母乳を手に。
　
　
　
さすがに車椅子でその部屋に入ることはできないぽいので、
　
部屋の外に車椅子を置いて、
　
そこからは肩を貸して一歩ずつ。
　
一番奥にある息子殿のいるケースの前まで。
　
嫁にとっては息子殿との初対面。
　
　
…といっても、感動の涙のご対面ってほどのこともなく、
　
ケース越しに息子殿を見つめる嫁。
　
　
　
そして、ケースから息子殿を出すように看護師から指示がでた。
　
初めての抱っこ。
　
　
嫁の表情からは読み取れなかったが、
　
きっと心の中では。。。
　
　
表情はわたしのほうがやばかったかもしれない。
　
嫁が息子を抱っこする姿に思わず涙が出そうに。
　
大げさでもなんでもなく、まじ涙が。。。
　
　
　
そして、初めての授乳は、
　
哺乳瓶に入れてきた嫁の母乳を、
　
小さなグラスにうつして
　
少しずつ、息子殿の口に流し込む。
　
　
極めて少量の母乳ではあったが、
　
これが結構時間がかかる。
　
少しずつ、少しずつ、少しずつ、、、
　
　
ほんのわずかな母乳のあとに、
　
その何倍かの量のミルクを同様に。
　
　
ゆうに３０分を超える授乳作業。
　
　
　
　
おばちゃん先生『これを３時間ごとね』
　　　　　　
　　　　　　
　　　　　　
…ん？　３時間ごと？？？
　
ちょっと待て。
　
これで個室に戻って、器具を洗って、
　
嫁はこの量準備するのに、２時間ほどかかっている。
　
戻って準備したら、またすぐに戻ってくる感じ？？
　
　
３時間ごと、、、つまりこれを１日８回やると。。。
　
　
　
寝る時間ないじゃん(・∀・)。。。
　
　
　
…という心配は心配として、　
　
嫁の母乳は次第に出がよくなってくる。
　
２回目はそれでも１時間ぐらいかかったかもだが、
　
それも３０分となって、１０分ぐらいで指定量準備できるようになる。
　
　
ただ、それでも３時間ごとだから、
　
寝る時間はほぼない。
　
目覚ましかけて、１時間ぐらいうとうとする感じ。
　
　
　
　
嫁が退院できる頃には、
　
部屋に戻ってきてささっと哺乳瓶や搾乳機を洗い、
　
ソファに横になって１時間ほぼ熟睡できるようになった。
　
アラームは１日８回設定済み。
　　　　　
　　　　
　　　　
…ん？退院？？？
　
そう。個室からは歩いても５分ぐらいで新生児室まで行ける。
　
ちょっと待て。これもしその都度家に帰って、家から来るとかだと、
　
車で片道最速３０分。睡眠不足で運転か？？？
　
無理だろう。
　　　　
　　　　
　　　　　
新生児室の前に寝ていた大量の人の意味がようやくわかった。
　
そこにいる我が子に、
　
３時間おきに授乳するために、
　
病院の廊下で待機というか、生活している人たちでした。
　
やわらかいベッドやソファがあるわけではない。
　
床にゴザを敷いて、その上で横になっている。
　　　　
　　　
　　　　
うちらもその仲間入り？？