米国株式市場:一日遅れたサンタクロース
クリスマスの翌日、米国株式市場は強力な反発ラリーの展開となりました。正に、一日遅れてのサンタクロース・ラリーです。
3主要株式指数は揃って大幅上昇となりましたが、特に話題になっているのはダウ平均です。
ダウ(DJIA)は1,086.25ポイントの上昇となり、ポイントで見た場合、これは史上最高の上げ幅です。冴えないマーケットが続いていただけに、「いくらなんでも売られ過ぎ、そろそろ一時的な反発ラリーが起きる」と多くの人たちが言っていましたが、まさかこんなに強烈なラリーがやって来ることを誰も想像できなかったことでしょう。
これで完全に底打ち、ここからは順調な上昇マーケットとなるでしょうか?もちろん、答えは「ノー」です。下のダウ平均の日足チャートで分かるように、頭上に控える移動平均線が難関になることが予想されますから、売り手たちは戻り売りのチャンスを待っていることでしょう。
明るいニュースは今日の特大陽線です(1)。「下げが続いた後の大陽線は底打ちシグナル」と一般的に解釈されていますから、多数の人たちが数日間に渡る反発ラリー、または横ばいして底が形成されることを期待しています。そんな状況ですから、もしこれがたった一日の出来事に終わり、明日から早速下げに転じるようなら買い手は完全に降参となることでしょう。
ツイッターのDMを通して、このような内容の質問をいただきました。
今日のような強いマーケットが展開されている場合は底の確認などしないで、この上昇に素直に乗るべきではないでしょうか?底の確認などしていたら、せっかくの良い買い機会を逃すだけだと思います。
さて、皆さんならどのように回答されるでしょうか?私はこのような内容の返答をしました。
ここで最も重要になるのは、あなたのトレード・ルールです。もし、あなたのトレード・ルールが、今日の上昇は買いだと判断しているのなら迷わず買うべきです。しかし、あなたのトレード・ルールからまだ買いシグナルが出ていないのなら、シグナルが出るまで待つべきです。
トレーダーには、自分で作り上げたトレード・ルールがあります。あるトレーダーには、「株価が10日移動平均線より下なら買わない」というルールがあり、そして他のトレーダーには、「株を買うのはRSIが50以上の時だけ」というルールがあります。
繰り返しになりますが、自分のルールが買いだと言っているのなら迷わず買うべきです。しかし、自分のルールを破って買い出動することは単なる衝動買いである可能性があります。感情的なトレードを防ぐために、自分のルールに沿ったトレードをすることが大切です。