PoWとPoSの構造について② インセンティブ設計
取引承認者がネットワークの外部いるのがPoW、内部にいるのがPoSです。
(こちらの記事を参照ください。)
ネットワークの門番である承認者のインセンティブはネットワークのキーです。今回は経済性の面でザックリ考察してみました。下図が基本的な視点です。
費用の部分の詳細
すなわち
PoWはおおよそ計算設備と電気代に投資して利回りを狙う仕組み
PoSはデポジットに対して利回りを狙う仕組み
PoWは採算性が悪くなると他のネットワークに逃げるリスクがあるので採掘難易度調整で採算性をコントロールしなければなりません。PoSは採算性が悪くなると出金が加速するので出金ルールと多くの参加者に報酬機会を設け、価格の安定を図る必要があります。(SteemのSP、WAVESのLPoSのleasingもその例)
承認コストの構造が見えてくると、攻撃するポイントが見えてきます。PoWは設備(ハッシュパワー)を持って攻撃するのに対して、PoSはデポジットで攻撃できることになります。
では、攻撃耐性を高めるには…
設備力で攻撃させない。
デポジット量で攻撃させない。
さらに、承認者を結託させない。
とゆうことで、分散性はとても大切です。
皆様のご意見ご感想お待ちしております!
ところで...。攻撃は経済性だけでは語られないのです。
コードの欠陥をついてくる人もいます。クラッカーにとって経済性は行動インセンティブになりません。(Parity multisig walletの件でもわかります。クラッカーの口座に資金が移動したのではなく、ただ凍結されているだけです。)
この利回りでの表記いいですね。頭ではわかっていてもこうやってシンプルに記述があるととてもなにか考えるときに応用ができますね。ありがたい。
大変有意義ポストでPOSやPOWに関しての理解度が上がりました。いつも簡単でありながらいろんなKNOWHOWが詰まった情報書いていただきありがとうございました。
どういたしまして。お役に立ててよかったです^^